整形外科、整骨院、接骨院、鍼灸院、マッサージ、整体、カイロプラクティックなど、現在は選択肢が多すぎて困ってしまう方も多いはずです。そんなお困りを解消できるように、それぞれの特徴などをお伝えしたいと思います。
整骨院・接骨院
もともとは日本古来からの「手当て」から始まっており、直接手で触り体の状態を確認し、治療します。
近ごろの整骨院・接骨院はそれぞれに特徴を持った所が増えています。(テーピング、特別な電気治療、手技など)
名前は違いますが、どちらも同じ資格「柔道整復師」という国家資格を所持した先生が在籍し、整形外科と同じような治療が受けられますし、健康保険も適用となります。
整形外科と整骨院・接骨院の違いは、レントゲンや薬の処方が無いことです。
鍼灸院
鍼灸とは東洋医学のひとつで、脈診、腹診、舌診などで体の状態を把握し、崩れてしまったバランスを鍼や灸を使って整え、機能の回復を図る治療法です。
人の体には約365以上のツボがあると言われ、鍼や灸で刺激を与えることにより、免疫力や自然治癒力を高めてくれます。この施術も国家資格を持つ「鍼灸師」が医療用の鍼や灸を使って治療を行います。こちらは施術内容により健康保険が適用になるものもあります。何となく調子が悪いけれど、病院に行っても悪いところは見つからない…という病気ではないけれど病気の一歩手前「未病」と呼ばれる状態に、より高い効果が期待できます。そのため生活習慣病が蔓延し高齢化が進む現代では、病気を未然に防ぐ療法として、世界各国の医療関係者やWHO(世界保健機関)などが注目しています。
整形外科
ここはいわゆる『お医者さん』です。薬や湿布などを処方してもらえ、レントゲン撮影や電気治療、牽院、温熱治療などの理学療法士が在籍し、リハビリなどを行ってもらえ、健康保険が適用となります。
カイロプラクティック
19世紀にアメリカで生まれた治療法です。
アメリカでは、米国公認のD.C(ドクター・オブ・カイロプラクティック)の資格を持つドクターは医者と同等の資格として社会的に認められています。ギリシャ語で「カイロ」は「手」、「プラクティス」は「技術」を表しますので、「カイロプラクティクス」は「手による療法」となり、整骨院と同じ手技ですが、日本の国家資格ではないので、健康保険が適応されません。
健康保険
使える
- 整形外科
- 整骨院、接骨院
- 鍼灸マッサージは例外あり
使えない
- マッサージ
- 鍼灸
- 整体
- カイロプラクティック
- リラクゼーション系
資格
国家資格
- 整形外科(医師免許)
- 整骨院、接骨院(柔道整復師)
- マッサージ(あん摩マッサージ指圧師)
- 鍼灸(鍼灸師)
民間資格
- 整体
- カイロプラクティック
- リラクゼーション系
マッサージ・鍼灸にも国家資格が必要となっていますが、健康保険を使うことができません。(※医師の同意があれば使用することもできます)
主に手技療法と言って、牽引や電気治療は行わずに手技(マッサージ、指圧、あん摩)や鍼灸だけで治療をする所が多いようです。鍼に通電する所もあり、先生や医院ごとに様々な治療方法があります。
整体・カイロプラクティックは民間資格となっており、健康保険は使えません。特定の養成施設もありませんので、先生・医院ごとに治療方法は様々で、整体には沢山の流派があり、カイロプラクティックにもパーマー系やナショナル系など、それぞれ得意分野があるようです。
(医師は大学6年間、柔道整復師・マッサージ師・鍼灸師は3年間専門学校で勉強し、国家資格を取得しています)